PROFILE

「仕事では責任感を持って、プライベートでは人とのつながりを大切にする」。この価値観を胸に、2025年に調理師専門学校を卒業後、EVERYFOOD(日本ゼネラルフード)に入社したSさん。現在、大手自動車メーカーの社員食堂で、1日1000〜1500食を提供する現場に立っています。

説明会で見た、社員さんたちの笑顔

調理師学校を出ているとはいえ、初めての就職。知らない世界へ飛び込む不安、社会人としてやっていけるかという不安、そして自分の知識や技術で本当に通用できるのかという不安がありました。
就職活動では「社員の人柄」「社風」「人間関係がうまくやっていけるか」といった点を重視していました。すべては「長く続けていけるか」という観点でチェックしていたんです。特に人間関係は、仕事を続けていく上で一番大切だと思っていました。
EVERYFOODを知ったのは、学校での会社説明会でした。他の会社の説明会もいくつか受けましたが、この会社の印象は少し違いました。
社員の方が2名来られて、とてもわかりやすく会社のことやそこでの未来について説明してくださったんです。愛知県にたくさんの事業所があること、入社してから研修があって配属されるという流れ。具体的でわかりやすくて、何より印象的だったのは、お二人とも笑顔がとても多くて、楽しそうに仕事の話をされていたこと。「ここで働けたら」と思いました。
入社の決め手は、学校の先生からの勧めと、説明会での「研修がしっかりしていて不安があっても安心できる」という言葉。そして、社員食堂とメディカルを中心に、その他にも幅広い事業領域を経験できる可能性があること。僕は一つのことを深掘りするより、全体を知っていきたいタイプなので、この会社の幅広さが魅力的でした。

研修で学んだ「大量調理」の世界

入社後の実際に受けた研修の中で、一番役立ったのは「粉状の出汁の使い方」など、大量調理を経験できたことでした。
調理師学校では基礎しか教えてくれません。数人分の料理しか作らないので、大量調理での使い方は全然違うんです。応用の使い方を研修で学べたことは、本当に良かったです。この研修がなかったら、「おいしい料理を作る」という目標を掲げる従業員として、ちゃんとできていなかったかもしれません。
印象的だったのは、丸鶏を捌く研修です。羽と首だけ取った丸鶏、ローストチキンで使うようなものを捌く機会があって。普段の業務では絶対にやらないことですが、「食材に感謝しよう」という食育的な意味があると講師の方が言っていました。
こういうことも教えてくれるんだという安心感につながりました。

社員食堂への配属。不安とワクワクが半々だった

配属が決まった時は、どんな環境なのかというワクワクと、どんな人がいるんだろうという不安が半々でした。
でも、実際に働き始めてみると、周りの社員の方やパートナーさんがとても優しく接してくれました。仕事内容に関しても、自分の力不足なところがあっても丁寧に指導していただけました。
特にパートナーさんからの声かけが、安心感を強めてくれることも少なくありません。年上のパートナーさんたちが声かけなどで心のケアをしてくれて、店長は厳しく優しく指導してくれる。父親と母親の役割分担みたいな感じで、大きな家族のような現場に感じました。

200食分の小鉢を落とした日

入社して2、3ヶ月の頃、忘れられない失敗をしました。
調理が完了した小鉢を冷蔵庫に運ぶ際、ケースごと床に落としてしまったんです。テーブルの端に置いてしまった自分の不注意でした。もう少し中心に置けば絶対そんなことは起きなかったのに。余裕があればもう少し気を配れたかもしれません。
落とした瞬間、「しまった、どうしよう」と焦りでいっぱいになりました。ガシャーンと音が鳴って、近くのパートナーさんも駆け寄って来て「やっちゃったね」という感じ。でも、パートナーさんのすぐに切り替えていこうというポジティブな雰囲気に少しだけ救われた気がしたのを覚えています。
1人でどうにかしようとは思いませんでした。まだ配属されて2、3ヶ月、周りの状況も理解していない状況だったので、自分で解決しようとするのではなく、店長にいち早く起こった出来事を伝えることを優先しました。
怒られるんじゃないかとは思いました。でも、怒られる恐怖よりも、「責任者に言わないと」という気持ちの方が強かったです。早く言わないと、「なんで早く言わなかったの」と状況は悪化してしまうかもしれない。1秒でも早く伝えるべきだと思いました。
店長はすごく驚いていましたが、「やっちゃったね」と言って、すぐに別のもので代用する対応をしてくれました。「しょうがないよ、さっと片付けちゃおう」って。
その言葉に救われました。失敗を責めるのではなく、次にすべきことを示してくれる。そんな店長の優しさが、今も心に残っています。
この経験があって、落ち着いて周りを見ながら行動することの大切さを学びました。前のことに集中しすぎず、周りを見て臨機応変に動けるようになったのは、この失敗があったからです。

1日1500食、6種類のコーナーを回す

現在は朝7時頃に出社して、夕方16時頃に退勤しています。
この食堂では、大きく6種類のコーナーがあります。どんぶり、カレー、メイン(肉・魚)、麺(パスタ、うどん、そば、ラーメン)、中華、そして食育。食育コーナーは、減塩や低カロリーのメニューで、健康を気にされている方におすすめしているコーナーです。
僕は中華と食育を担当しています。調理師は3名体制で、僕のほかに40代前半の男性と50代前半の方がいます。全ての料理を3人で役割分担して作っていくので、お互いに順調に進んでいるか気にかけながら、コミュニケーションを取っています。
誰かが完璧に料理ができたから良かったね、じゃないんです。全員が完璧にできて営業に臨むことができるので、助け合いながらやっています。経験値が違うので、物事の判断の仕方も違う。歴が長い先輩の行動を見て学んで、実践しています。
提供数は、普通の日で1300〜1400食くらい。年始の仕事始めなど、会社に人が集まる日は1500食近く提供します。
営業中は、メインの肉を目の前でカットして盛り付けて提供したりもします。1枚を5〜6口分にカットするんですが、お客様とのやり取りはほとんどありません。1400〜1500人のお客様がいると、どんどん回していかないと列が伸びてしまう。だからこそ、料理の品質勝負。
意識しているのは、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく提供すること。切る時も直前まで温めて、手早く切ってすぐお皿に乗せて提供する。最近寒いので、温かいと思っていたのにそうでなかったら、かなりショックですよね。

半年で感じた成長。店長からの指導が減ってきた

達成感を感じられるようになったのは、入社して半年くらいからです。10月頃でしょうか。
それまでは目の前のことで精一杯でしたが、自分である程度考えて行動できるようになった時から、少しずつ達成感を感じられるようになりました。大きな出来事というよりも、小さなものの積み重ね。テキパキと業務をこなして、一日やり終えた時の達成感の方が大きいです。
一番の変化は、店長からの指導が減ってきたこと。
配属されてある程度任されるようになってからも、店長は「これはこうした方がいいよ」と細かく導いてくれました。すごく気にかけてくれる店長は、営業前の少し時間があるタイミングで「昨日これやってたけど、こっちでやってみようか」とか、盛り付けの仕方についても「これはこっちの方が見栄え良く見えるよ」とか。
その指導が最近、少なくなってきたんです。「最近ないな」と思っても調子よくなっていてもすぐまた突っ込まれることもありますが、指導なく無事終わった時の達成感は、やっぱり大きいですね。

目指すのは、店長のような存在

今の店長は僕の目標です。
店長はメリハリがある方で、仕事モードに入ったら判断も早くて、的確な指示を出してくれる。逆に仕事モードじゃない時はニコニコして、話しかけたりかけられたりという感じ。人情味、人間味のある温かい方です。
失敗した時も、切り替えが上手。焦る僕に優しく声をかけてくれた時のことは、今でも忘れられません。
目標は、この事業所のルールや物事を全て完璧にして、パートナーさんから頼られる人間になること。現場を把握して視野も広く、的確な指示を素早く出せるようになりたい。この目標を達成して、また別のチャレンジをしていきたいと思います。
将来的には、色々な現場を見て、幅広い経験を積んでいきたいです。メディカルの現場も経験してみたいし、一つ一つをこなしつつ、全体的に能力の高い調理師になっていきたいと思っています。

就職活動中の皆さんへ

就職活動をしている皆さんに伝えたいことがあります。
自分に合うかどうか、長く続けられるかを知って、それを軸に考えていくといいと思います。就職は相性探し。正解を求めるのではなく、相性重視で考えてみてください。
人の笑顔が好きな方は、ぜひこの仕事を考えてみてください。
周りの方々の支えがあって、日々成長し続けられています。この会社に入ってよかったと思えます。
パートナーさんとの関わり方で気をつけているのは、仲良くなっても敬語は絶対に崩さないこと。仲良くなったからといって友達になったわけではないので、この面に関しては敬語を常に意識しています。重いものを持つ時は、察して手伝いに行くことも心がけています。
休日は夜景や観光をするのが好きで、冬になったらスノーボードもします。
仕事では責任感を持って、プライベートでは人とのつながりを大切にする。この価値観を大切にしながら、これからも成長していきたいと思っています。