PROFILE

おいしいご飯を食べに行くのが大好きで、休日にはゴロゴロしながら寝落ちするのが至福のひととき。「どこでも寝れることが特技」と笑うTさんは、2022年に高校を卒業後、18歳でEVERYFOOD(日本ゼネラルフード)に入社。現在21歳で名古屋市内の小学校給食の店長として、1日約750食を提供する現場をまとめています。

高卒で働くか、進学するか。不安でいっぱいだった私

就職か進学か、決めるまでに本当に時間がかかりました。高校を卒業してすぐに働くことに自信がなかったんです。

自分に仕事が務まるのか、新しい環境に馴染めるのか…。何より一番気になっていたのは、年上の方々とどう接していけばいいのかということでした。高卒で入社した自分が、人生の先輩方と一緒に働いて、本当にやっていけるのだろうか。年齢も経験も違う中で、うまく関係を築いていけるのか、ずっと心配でした。

それまでの人生も、何をやっても長続きしない性格で、それも不安でした。だからこそ、就職活動で重視したのは「安心して働ける人間関係」と「無理せず続けられる環境」。それに、学校給食を選んだのは「子どもは素直で、作りがいを感じられそう」と思ったから。自分を育ててくれた環境に恩返しがしたい、昔自分が感じていた「おいしい」という感想を、今度は今の子どもたちにも感じてもらいたい。そう思ったんです。

小学生の時に食べた、あの給食との再会

EVERYFOODを知ったのは、学校からの紹介でした。でも、入社の決め手になったのは、もっと特別な理由でした。

実は私、小学生の時にEVERYFOODの人たちが作った給食を食べていたんです。すごくおいしい給食のおかげで、給食の時間が大好きで、いつも待ち遠しかったんです。就職活動で色々な会社を見ている時に、「あの給食を作っていた会社だ!」と気づいて。その瞬間、何か縁を感じたんです。

企業見学で学校給食の現場を訪れた時、社員さんたちがすごく気さくで、「聞きたいことある?」って優しく声をかけてくれました。どんな質問にも丁寧に答えてくれて、少しずつ不安がほどけていくのを感じました。親身になってくれたその姿勢が、決心を固めるきっかけになったんです。

入社後についた担当のエリアマネージャーの方も、面白くて話もわかりやすい方で。担当ではなくなった今でも気にかけて電話をくださったりして、本当に温かい会社だなと実感しました。

750食のカレーを焦がした日。でも「大丈夫だよ」と言ってくれた

入社が決まってからも、不安は尽きませんでした。「学校を卒業したばかりの18歳が、750食を超える給食を本当に作れるのか」。正直自信がありませんでした。

でも、実際に働き始めてみると、先輩方が本当に優しく、1から教えてくださったんです。間違っているところは「違うよ」としっかり教えてもらえたことが、今の私に繋がっていると思います。

現在は朝8時から夕方17時まで、約750食分の給食を作っています。調理師としての主な仕事は調理や盛り付け。この仕事は本当に時間との勝負です。

一番焦ったのは、子どもたちに大人気のメニューのカレーライスを作った時のこと。釜で調理するのですが、ちゃんと混ぜきれていなくて、少し焦がしてしまったんです。その750食の調理で失敗すると、作り直す時間も食材もないのでやり直しがきかない。本当にヒヤッとしました。

すぐに気づいて栄養教諭の先生に相談したのが幸いし、大事には至りませんでした。その時の先生は「大丈夫だよ」って前向きに、かつ一緒に考えてくれて。「失敗しちゃったのは仕方ない。取り返せないなら、今できることをやろう。そして次にミスをしないようにすればいい」と言ってくれました。

当時の私はこの言葉に本当に救われました。この環境なら、安心感を持ってチャレンジできる。そう思えたし、今もこの考え方が私の指針になっています。

サポーター制度が心の支え

入社当初、私のサポーターは当時の店舗責任者の方でした。

この会社にはサポーター制度があって、定期的に面談の時間を設けてくれるんです。「あの時こうすれば良かったね」って振り返りながら、「これをこうするといいよ」って具体的なアドバイスをくれました。

何より助かったのは、サポーターの方のリアクションがすごく早かったこと。相談したら、すぐにアドバイスをくれる。いつでも相談できるその安心感が、新人の頃の私には本当に大きかったです。

この制度がなかったら、1人で抱え込んで潰れていたかもしれません。定期的に話を聞いてもらえる時間があるというのは、それだけでも心強かったです。

21歳で店長に。みんなが支えてくれた

入社して3年が経った頃、当時の責任者の方から「ちょっと話がある」と呼ばれました。

「実は辞めることになったから、その後を任せたい」

最初に思ったのは、「寂しい」という気持ちでした。その方は40代で、母親のようにいつも頼りにしていた存在だったから。すごく優しく、人を明るい気持ちにさせてくれる方で、困ったことがあればすぐに対応してくれる。その方がいてくれたからこそ、色々なことにチャレンジできていたんです。

そして次の瞬間には「私に務まるのか」という不安がやってきました。21歳の私に、誰がついてくるんだろう。経験も少ない。「この人、大丈夫?」って不安にさせてしまうんじゃないか。

でも私は、前任の責任者の方を目標にして頑張ろうと決めました。「まずは3ヶ月頑張ってみよう。夏休みまで頑張って、無理だったら『無理です』って正直に言おう」。そう思って、一区切りずつ、乗り越えていくことにしたんです。

店長になって、一番変わったのは「自分で考える」ようになったこと。今までは指示されて動いていたけど、今度は自分が指示を出す立場。責任感を持ってやることが増えました。

就任当時、特に副責任者の方には本当に支えられました。その方がいてくれたから、何とか乗り越えられたんです。

年上のパートさんたちとのコミュニケーションでは、敬語とか基本的なことは徹底して気をつけました。それに、お子さんがいる方が多いので、子供の話題や家族の話題で距離を縮めるようにしています。

「なぜついてきてくれているんだろう」って考えた時、たぶん、私が一人で抱え込まずに、みんなの力を借りながら頑張っている背中を見てくれているのかなって思います。

今の自分は前の責任者の方を100点としたら、まだまだ20点くらい。もっと周りを見られるようになりたい。パートさんが次に何をするか、指示を仰がれる前に先回りしてフォローできるようになりたい。

まだ余裕はないけど、少しずつ周りを見て、的確な指示が出せるようになってきたかなと思います。30歳までには一人前になって、前の責任者の方に追いつきたいです。

「今日おいしかったよ」子どもたちの声が、続けられた理由

この仕事で最もやりがいを感じるのは、下膳の時に子どもたちから直接声をかけられる瞬間です。

「今日おいしかったよ」「ごちそうさまでした」「またつくってください」

こんな言葉を聞くたびに、胸が熱くなります。時には「もっとこうしてください」っていうリクエストをもらうこともあって、それもまた嬉しい。子どもたちは本当に素直で、正直に感想を伝えてくれるんです。

自分が小学生だった頃、給食の時間が楽しみだったことを思い出します。今度は私が、子どもたちの楽しみを作る側になれている。自分が食べてきた給食が、今日の自分につながっている。そう実感できることが、何よりのやりがいです。

「何をやっても長続きしない私」が、気づけば4年目。正直、入社1年半くらいの時には退職を考えていた時期がありました。通勤の大変さや、慣れない環境に悩んだこともありました。

でも、踏ん張れたのは、周りのパートさんたちが本当に良い方ばかりで、可愛がってくださったから。もしパートさんたちが辞めてしまったら、私もショックで立ち直れないかもしれません。それくらい、大切な存在です。

それに、研修で同期と会えるのも励みになっています。定期的な研修があるので、3、4ヶ月に1度は顔を合わせていました。同年代の仲間と話すと、相談もできてリフレッシュにもなるんです。そういうことも含めて、この会社の良いところ。1人で抱え込まなくていい環境があるんです。

就職活動中の皆さんへ

私と同じように、就職か進学か迷っている方、高卒で働くことに自信が持てない方に伝えたいことがあります。

まず、迷うことは大事です。正解かどうかなんて、誰にもわかりません。私も色々な会社を見て、最終的にここに決めました。だから、焦らず色々見てほしいです。

そして、大きな目標を持つことも大切ですが、まずは目の前の小さな課題を一つずつクリアしていくことが大事だと思います。「3年続けよう」って思うより、「まず3ヶ月頑張ろう」「夏まで頑張ろう」って、一区切りずつ乗り越えていく。そうすれば、気づいたら長く続けられているんです。

もし働いて苦しくなったら、助けてくれる人がこの会社にはいます。話を聞いてくれる人もいます。1人ではありません。1人で抱え込まず、相談してください。

正直、「何をやっても長続きしない私」が今も働いていることに、自分自身が一番驚いています。でも、それができたのは、この環境と、支えてくれる人たちがいたから。

この会社を選んだことに、後悔はしていません。後悔していたら、今もここにいないと思うんです。後悔していないから、続けられているんだと思います。

不安な気持ち、よくわかります。でも、一歩踏み出してみてください。
きっと、自分でも驚くくらい成長できると思いますよ。